鶏白湯魚介の濃厚なつけ汁で、都内ではよくありそうなタイプ。濃度の高いスープだが、鶏なのでしつこさやくどさはほとんど無い。鶏と節系の風味に加えて甘みが強くてひきつけられる味。無化調と書いてあったのでこの甘さは、やはり都内では流行りのベジポタだろう。とても美味いのだが、唯一欠点をあげるとすれば味がちょっと濃過ぎな気がした。もう少し甘みと塩気が抑えられていればベスト。麺は強力粉の他、数種の小麦とタピオカを練り込んだという三河屋製麺の特注麺。タピオカの影響でツルツルとした食感、強力粉の強い弾力が楽しめる麺。ただ食感はいいものの、麺単体での小麦の風味と旨みはあまり感じられなかった。特製にすると麺が隠れるほどに豪華な具が乗ってくる。チャーシューは炙られた分厚いもの。とても柔らかく、炙った風味と適度な塩加減が調度いい激ウマな一品。メンマはあまり特徴は無いがシンプルでなかなか良い。味玉はほとんど味が染みていなかったが、半熟の黄身は濃厚で美味い。大きな海苔3枚もいい風味だが、スープの味を吸いまくるので付けすぎには注意。あとは薬味的に三つ葉とネギが乗るがいずれもサッパリとしてよく合っている。デフォルトだとつけ汁の中にチャーシュー、メンマ、ネギ、三つ葉が極少量ずつと海苔が1枚しか入っていないようなので、少々値ははるが特製がお勧め。観光ついでならば尚更。スープ割は卓上のポットで自由に調整ができる。強過ぎない魚介ダシでサッパリと味わえる。味が濃いと感じたら少しスープで薄めて食べるのもありかも知れない。観光地でここまでハイレベルな一杯を味わえるとは思っていなかっただけに、かなり感動が大きい。多少気になる箇所は何点かあろものの、都内にあったら間違いなく行列店になれるであろう味。 河口湖駅から6分ほど歩いた場所に2009年10月30日に出来た店。駅から徒歩圏内ではあるが、観光客が歩く道とは外れた住宅地に近い目立たない立地。若めな女性が店主で調理して、その旦那さん?が接客担当という変わったスタイル。オープンしたてのため店内はとても綺麗。バー風なカウンター席がありつつも落ち着ける畳の座敷もある。客層は地元客が多いようだが、食券機に気がつかなかったり、つけ麺が何かよくわかっていないようだったりと、あまりこういったタイプの店は浸透していないようだった。そんな中での営業にこだわりを持っていそうだが、できれば都内近郊に進出して欲しい。 |