鶏の旨みをストレートに感じられる絶品のスープ。味付けはシンプルな醤油味でスープにぴったりの味。スープ表面には大量の鶏油が浮き、さらに鶏の風味がプラスされる。これだけ油が多いとしつこそうかと思いきや、最後まで飽きずに食べることができた。上質な鶏から出た上質な油だからだろうか。麺はちょっとコシが弱めで柔らかめな細麺。まるでにゅうめんのような食感であまり好きではない。国産小麦を使っていそうなこだわりの麺っぽいが、好み的にはこの醤油スープにはシッカリとしたコシのある固めの麺がいいなぁ。チャーシューは2種で鶏チャーシューとバラチャーシュー。鶏チャーシューは塩コショウのさっぱりとした薄い味付け。バラチャーシューは醤油系の味付けだがこれも味薄目。2種楽しめるのはいいが、どちらかはもうちょっとハッキリとした味だと良い気がした。メンマは穂先メンマで柔らかくてなかなか美味しい。味玉はちょっと固めの半熟。味つけは薄めだが黄身の味がシッカリとしており、良い卵を使用しているのが良く分かる。味はもちろんのこと、雰囲気も含めて楽しめる見事な一杯。唯一、麺だけが好みとそれていたのがちょっと残念。 念願の初訪問。15時過ぎの訪問だったため、店外の行列はなく店内の待ちのみ。店内に入ると麺を啜る音のみが聞こえ、薄暗いピンクの照明の異様な空間。店内での会話は客の「ごちそうさまでした」と店主の「どうもー」のみ。客の視線は店主の作業一点に注がれる。何一つ無駄のない丁寧な動きで一度に3杯ずつのラーメンを仕上げていく様は見ていて飽きることがない。店内での会話禁止は、ラーメンを作る過程からラーメンに集中することによって、より美味しく食べてほしいという願いなのかもしれない。 |