スープは提供前に小鍋で火にかけ、追いがつおの要領で節系のダシをとっていた。それをしっかりとこしてタレと合わせた後、これでもかと言わんばかりに大量に魚粉が振り付けられる。動物の旨味の中にダイレクトな節系の味わいも感じられる力強い豚骨魚介スープ。ただ一口二口食べると器の底に沈んでいる唐辛子が利いてくる。辛過ぎて食べれないような辛さでは無いが、せっかくの旨みを打ち消してしまっている感じでもったいない。麺は浅草開化楼の極太縮れ麺。ワッシリ系の食感で、不揃いの縮れ具合が口の中で踊るようだ。中盛りにしたがムチムチの食感のため、かなりお腹が膨れた。並でも十分満足出来る量だろう。具は小さめに切られた角切りのチャーシューとメンマ。いずれもスープの味で支配されて単品の味としては印象にうすい。スープ割りをしてもやはり辛味は強く、飲み干してみると丼の底には魚粉と唐辛子がたっぷりと沈んでいた。この唐辛子さえなければかなり好みなのだがなぁ。 田無の駅近く細い小道にあるのだが、近くを通るとその行列ですぐに場所がわかる。 開店直後で10人ほど、30分ほどの待ち。オレンジ色の暖簾が印象的だが店内のカウンターもオレンジ。テーマカラーなのだろうか。スタッフは若めの男女(夫婦?)2人。男性は麺茹でとスープを担当、女性は接客と麺の締め、洗い物、会計と大忙し。全ての仕事をテキパキと進めて行く姿は素晴らしい。が、麺締めの水がカウンター越しに飛んで来るのが気になった。 |