今回の出店は麺が通常とは異なり、国産石臼挽き粉を使用したという。事前の情報では平打ち麺ということだったが、あまり平打ちではない極太麺で、見た目は粉の主張がとても強い茶色。食感はモッチリでは無くてワッシリとした強い噛み応え。小麦の風味は強いが、噛むと口中に広がるというよりも口にいれた瞬間に小麦が感じられ、麺だけで食べもとても美味しい。炙りチャーシューが乗っていた部分は甘しょっぱいタレの味が少しついていて最高。
スープも通常とは少し異なり煮干しが強めだという。去年の日比谷での出店ほどでは無いが、ちょっと煮干しが強過ぎな感がある。もちろん美味しいには美味しいのだがあまり好みでは無く、普通の味の方が断然好き。
具は炙りチャーシュー、味玉、海老ワンタンが入る全部乗せに。炙りチャーシューは見た目の通りかなりのインパクト。こういった出店なのにしっかりと直前に炙ってあるため、香ばしくてあったかい。甘しょっぱい味付けが良く染みており非常に美味い。味玉も冷たくは無い適温。味付けは少し薄めだが、トロトロの半熟で黄身の味がしっかりとした卵。海老ワンタンはプリプリの海老がいい感じだが、味としては軽く塩気が効いた程度。他にデフォルトの具として細かく切られたチャーシュー、メンマがかなりたっぷりと入る。どちらもとても美味く、トッピングを追加しないでも十分に楽しめる内容。
スープ割りは他店舗とは異なり、店頭には置かずに店員さんに渡していれてもらう形式。その方が適度な濃度に調整してくれるのでありがたい。また柚子とネギを入れるかも選択できるので両方お願いした。旨味はそのままでサッパリと飲めるスープ。柚子の爽やかさもいいが、スープ割りの前から柚子は入っていたのでちょっと多過ぎに感じた。またネギは辛味が強かったのと、最後に残る煮干系の魚粉の量が気になった。と、スープに関して多少の難はあるものの、麺と具は完璧で大満足の一杯。 第三陣の中で一番の行列が出来ていた店舗。他の店舗とは違い、店主はしっかりと店内で作業や指示を出しており、緊迫感のある厨房。そのためトッピングの温度やスープ割りのサービスなど細部にわたり通常店舗と同様に気が行き届いている気がした。野外出店だからとお祭り感覚なノリで接客をするような店舗は参考にして欲しい。 |